2009年12月9日水曜日

3びきのぶたたち


タイトル : 3びきのぶたたち
 作 : ディヴィッド・ウィーズナー
 訳 : 江國 香織
出版社 : BL出版
       2002.10.15 
ページ数 : 40 ページ
 大きさ    : 23 x 28 cm

【おすすめ度】 ★★★★★
【ジャンル】 昔話のパロディ
【キーワード】 3びきのぶた




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どんな本?

家でゆっくりと見る絵本向き、多人数の読み聞かせには、コツが入りそうです。

【内容】
むかしむかし、あるところに3びきのぶたがいました。
1匹目のぶたは、わらの家。
そこに、腹ペコオオカミがやってきて、
ふーっと息をふきかけると、
わらの家は、簡単に 吹き飛ばされて
家の中にいた こぶたを食べて…

あれっ?
おおかみが、首をかしげて こぶたを探しているみたい。
こぶたは、絵本の中から抜け出したようです。
抜け出してきた こぶたは、
木の家に住むぶたを、絵本の外にさそい、
レンガに住むこぶたも、絵本の外に誘い出します。

外に出た 3びきのこぶたたちは、絵本をやぶり、
飛行機を折って、飛ばして遊び……
いろんな絵本の中を入ったり、出たりします。
その間も、オオカミは 3びきのこぶたの物語を
真面目に、遂行していきます。

(感想)
こぶたたちの絵のタッチが、
絵本の中と外に出たときと違うところが面白い。
出っ張ったおなかは、絵本の外で綿密な毛並み、
でも、絵本の世界に入っている部分、
むねやお顔は、淡白な線と色で描かれている。
この境目を、じっと見て、絵と発想が
実に素晴らしいと うなってしまいました。
文がなくても、絵だけで 十分楽しめます。
こぶたたちが、ひゅーっと
飛んでいる 紙飛行機に乗っているシーンが
気に入りました。
こぶたたちが 自由気ままに過ごしている間、
ずっと おおかみは、物語を進めていているので、
なんだか、登場人物(動物)は、俳優さんみたいな
感じもしました。
まるで、セットされた舞台の表(絵本の中)と
舞台裏(絵本の外)みたいな…。