2009年12月10日木曜日

おぞましいりゅう


タイトル : おぞましいりゅう
 作 : ディヴィッド・ウェーズナー
      & キム・カーン
 訳 : 江國 香織
出版社 : BL出版
        2006.10.20
ページ数 : 32ページ
 大きさ   : 29 x 23 cm

【おすすめ度】 ★★★★☆
【ジャンル】  民話(イギリス)
【キーワード】 魔法
 ※文章長め、家でゆっくり見る絵本


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どんな本?

この物語は、イギリスの民族学者ジョゼフ・ジェイコブズが、
1890年刊行の"English Fairy Tales"という本に、
”The Laidly Worm of Spindleston Heugh"(スピンドルストーン・ヒューのみにくいワーム)
と題して再話したものを元にしました。 
さらに元をたどると、これは18世紀の民間伝承の物語詩から…
ジェイコブズは、物語詩版の主人公オーウェインは、
アーサー王伝説のサー・ガヴェインと同一人物であると推測しています。
                                                                                                  (抜粋)


【内容】
ある日、王様が、新しいお妃を連れて帰り、
娘のマーガレット姫は、大変驚きましたが、
お父様の嬉しそうな様子を見て、
すてきな歓迎会を開きました。

新しいお妃は、マーガレット姫に嫉妬をして、
その夜、地下のろうやに忍び込み、
暗闇の中で、邪悪な呪文をとなえます。
このお妃は、恐ろしい魔女だったのです。

翌日、マーガレット姫が目覚めると、
おぞましいりゅうに姿を変えていました。
巨大なりゅうは、お城からでると
王国中を、はいまわり、
あらゆるものを むさぼりくいました。

人々は震え上がり、偉大な魔法使いに相談しました。
『…おぞましいりゅうは、マーガレット姫じゃ。……
 海の向こうの兄を呼び戻せ。リチャード王子ただ一人が
 妹を救えるのだ。…1年以内に…』
すべて、魔法使いの助言どおりに行なわれました。

しかし、リチャード王子は、獰猛なりゅうが、
マーガレット姫とは、思えません。
剣をおさめて、キスを三度しなければならないのだが…

(感想)
実は、この竜と王子は、
『3びきのぶたたち』の絵本の中にも、登場しています。
違う絵本の中で、知っている登場人物や絵にあうと、
嬉しい気持ちになります。
それは、子どもも同じように感じているらしく、
普段、文字数が多いと見向きもしないのに、
この絵本は、難しい漢字(ルビふりあり)もあり、
文字数も多いのにも関わらず、興味津々で、読んでいました。
恐竜好きなのも、この絵本に惹かれた理由になるのかな?
魔女の絵は、最初から最後まで、不気味でした。