タイトル : ゆきむすめ
(ロシアの民話)
文 : 岸田 衿子
絵 : スズキ コージ
出版社 : ビリケン出版
2005.2
ページ数 : 20ページ
大きさ : 22 x 25.6 cm
【おすすめ度】 ★★★★☆
【ジャンル】 民話(ロシア)
【キーワード】 雪・切ない
【読み聞かせ時間】 5:00
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どんな本?
【内容】
むかし、子どもがほしいと思っている
おじいさん と おばあさんがいました。
ある日、おじいさん と おばあさんは、
小さい女の子の雪だるまを作りました。
体をつくり、顔をつくり、
最後に、丸い目を二つ つけたとき、
女の子のゆきだるまが、動いて、歩きだします。
二人は、あわてましたが、
神様が くださった子として、大切に育てました。
他の子どもたちとも、すぐに仲良くなりました。
しかし、春が来て、雪がとけはじめると、
ゆきむすめは、元気がなくなり
次第に、こどもたちと遊ばなくなりました。
夏祭りが、近づいたある日、
子どもたちは、嫌がるゆきむすめを外に連れ出して、
一緒に、きいちご摘みに行きました。
日が暮れると、たき火をして、おどり、
そのうち、たき火を飛び越える遊びを 始まり…
次は、ゆきむすめが 飛び越えるばんです。
(感想)
このお話は、他の出版社からも出ていますが、
あえて、スズキコージさんの絵。
インパクトが強くて、思わず手にとってしまいました。
ゆきむすめのアップの絵は、
雪の結晶に包まれていて、とても かわいらしいです。
しかし、お話は少しも可愛くありません。
雪で出来ているのだから、
春になれば元気がなくなるのは、想像がつきそうなのに、
おばあさんは、なぜ外に出るゆきむすめを止めなかったのだろう。
友だちは、嫌がるゆきむすめを家から出して、
果てには、危険なたき火越えをするなんて!
結末は、本当にかなしい。しんみりしてしまうお話でした。