2012年5月23日水曜日

どうするティリー?

タイトル : どうするティリー?  
 著 者 : レオ・レオーニ
 訳 者 : 谷川俊太郎
出版社  : あすなろ書房 
        2002.8.30
ページ数 : 30ページ
 大きさ  : 23 x 19 cm

【おすすめ度】 ★★★★☆
【読み聞かせ時間】 4:30

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どんな本?

【内容】
壁があるのが、あたりまえだった。
壁の向こうに、何があるのか?
そんなことは 誰も 気にしなかった。
ねずみたちは 壁がないかのように
毎日を 暮らしていた。

ただ、一番若い ティリーだけは
壁を見つめ、向こう側のことを考えた。

眠っている間、
ティリーは 壁の向こうを 考えて
夢を見る。

ティリーは 友達を誘って
壁の向こう側を 見てみようと試みる。

色々、試してみるが、
向こう側に行けない。見ることすら出来ない。

「あきらめちゃ だめ!」

ところがある日、壁の近くで
ミミズが もぐっていくのを 見て
ティリーは、再度、チャレンジする。

掘って、掘って、掘って…
その先には。

(感想)
哲学っぽい。
レオ・レオーニさんの作品は本当に奥が深い。
小さな子でも楽しめるけど、高学年や大人向けでもあると思う。

まず、壁の存在。
普段、当たり前に存在しているものは、
なぜか注意深く見ることはない。
そこにあるのは、当たり前で不思議と思わない。

それを、不思議と感じる心が新鮮だと思う。

さらに、掘り下げる。
壁の向こうに何があるのか?考える。
想像力の豊かさを感じる。

まだまだ。
謎を追求する為に、行動する。
どうしたら、向こう側を見れるのか?行けるのか?
何度も考え、チャレンジする。
仲間を巻き込んで、ともに行動する力。
諦めない心。
小さなヒントも見逃さない眼力。

そして、最後には
壁を突破した達成感と喜び。

やっぱり、奥深い。
この1冊に、ぎゅっと
いろんなものが 詰まっています。