タイトル : おふろじゃおふろじゃ
作 : オードリー・ウッド
絵 : ドン・ウッド
訳 : 江國 香織
出版社 : BL出版社
1993.2.1
ページ数 : 32ページ
大きさ : 27 x 22 cm
【おすすめ度】 ★★★★★
【ジャンル】 ユーモア
【キーワード】 風呂・王様
【読み気きかせ時間】 5:30
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どんな本?
【内容】
宮殿の高い塔の上で王様が
朝から、お風呂に入っています。
『お知恵拝借!お知恵拝借!』
お小姓がさけびます。
『王様が お風呂場からでようとなさいません
ああ、どなたかお力をお貸し下さい』
『それがしが』
『お出まし下さい。つりぞに参りましょう』
しかし、王様は出ようとなさいません。
入っておいで...
今日は風呂場で大漁じゃ。
窓の外の太陽は昇り、沈み、月があらわれても
王様は、お風呂から出ようとなさいません。
どんな誘いも、皆、お風呂場で楽しんでしまわれます。
『お知恵拝借!お知恵拝借!』
『では、ぼくが』
お小姓が、にっこり笑顔で……をすると
王様は、慌てて飛び出してきました。
(感想)
宮殿という場所に ふさわしい重厚な雰囲気の絵、
登場人物は、皆、舞台俳優並みのお化粧・衣装と表情。
言い回しも、中世の西洋っぽい感じがする(思いっきり日本語なんですけどね)
さて、この宮殿の中では、
子どものように無邪気な王様とその周りに控える大人たちが
お風呂を 舞台に繰り広げる不思議な世界が…
(絵をじっくり見て何度でも楽しめる、入浴のビフォアーアフターの差なんかも面白い)
王様に、振り回されているのは大人たちだけ?
子どもの方が、本質をとらえて、冷静だわ。
後半のお小姓の呆れ顔と、
してやったりのにっこり笑顔の表情の変わりようが たまりません。