2010年6月4日金曜日

まくらのせんにん そこのあなたの巻

タイトル : まくらのせんにん
       そこのあなたの巻
  作  : かがくい ひろし
発行所 : 佼成出版社
        2010.1.25
ページ数 : 32ページ
 大きさ   : 25 x 22 cm


【おすすめ度】 ★★★★★
【ジャンル】  ユーモア
【キーワード】 穴
【読み聞かせ時間】 5:30

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どんな本?

【内容】
まくらのせんにんが、おともの
しきさん、かけさんと 散歩をしていると・・・

ぞうさんが もがいておりました。
「ふんが ふんが」
「どうされた?」
どうやら、地面の穴っぽこ から、
鼻が抜けなくなってしまったようです。

すると、となりからも 声が聞こえてきます。
「ふんぎ ふんぎ」
まくらのせんにんが どうしたのか 尋ねると
きりんさんの首が あなから
抜けなくなってしまったようです。

すると、また、となりから こえが…。
うさぎさん、たこさん、皆、
あなから、抜けれなくなってしまったようです。

「こまりましたねぇ。
 まったく、なんで みんな
 こんな あなに はまってしまうのでしょう」
そう、つぶやきながら
まくらのせんにんは、じーっと 穴を 見つめます。
・・・・・・
いよいよ、そこのあなた!
本を読んでいる 
『そこのあなた』の力を
借りなければならない事になりました。

(感想)
またしても、かがくいひろしさんワールドに
やれれました~。
穴を見つけたら、見たくなる
という人間の心理を うまく表現しています。
なぜ、穴から抜けなくなる状態になったのか、
まくらのせんにんが、その可愛らしい目と
ちょっと腰を曲げた姿勢で 教えてくれます。

しきさん、かけさんを引き連れた
まくらのせんにんは、まるで水戸黄門様のようで
お馴染み感があり、パロディのように面白く楽しく見れました。
もがいている声は、
「ふんが~」「ふんぎ~」「ふんぐ~」「ふんげ~」と
カ行で韻を踏んでいて、とてもリズムが良い。読みやすい。
そして何より、読んでいる『そこのあなた』が
絵本に参加しなければ、この絵本は成り立たないのです。

単純なストリーですが、非常によく練られた面白い絵本です。